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アレルギー検査(非特異的・特異的IgE抗体検査)

アレルギーとは

私たちの体には、異物(細菌、ウイルス、花粉、他の動物のたんぱく質など)が侵入してくるとこれら異物として認識して攻撃して排除する働きがあり、この働きが『免疫』です。

この大事な働きがあるからこそ人間は自然界で生きていくことができるのですが、スギ花粉やダニの一部など本来はそこまで有害ではないものに、必要以上に反応して自身の体を傷つけてしまう事がありこれを『アレルギー反応』と呼んでいます。

アレルギー反応には、リンパ球、抗原提示細胞、好酸球などの細胞や免疫グロブリンの一種であるIgE抗体、ヒスタミン、ロイコトリエンなどのたんぱく質が関わっています。

 

IgE抗体

IgE抗体は、免疫グロブリンの一種でアレルゲン(アレルギーの原因物質)が体内に入ってくると、マスト細胞からヒスタミンやロイコトリエンなど化学物質を放出させます。
このヒスタミンなどの化学物質が、鼻水、くしゃみ、かゆみ、咳、喉の違和感などを引き起こします。

① 特異的IgE
それぞれのアレルゲンに対応して作られたIgEを特異的IgEと言い、特異的IgE抗体を測定すればアレルギーの原因を調べることができます。

② 非特異的IgE
非特異的IgEは、体内の特異的IgE抗体の総量で、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、花粉症、寄生虫感染症、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、原発性肝癌、膠原病、多発性骨髄腫(IgE型)などでも上昇します。

基準値
成人の基準値は170 IU/ml以下
小児は年齢が上がるとともに基準値も上昇します。
1歳未満    20 以下
1~3歳     30 以下
4~6歳    110 以下
7歳以上    170 以下  

アレルギーの血液検査

当院では、血液検査により非特異的IgEと特異的IgE抗体を測定することができます。特異的IgEは200種類以上のアレルゲンに対して0-6の7段階でクラス分けされ、2クラス以上が陽性と診断します。

採血が可能な年齢であれば検査可能です。

一般的に抗体の値が高い方がアレルギー症状がひどいのですが、食物アレルギーに関しては値が高くても症状が出ない場合があります。

実際の血液検査では、予めアレルゲンが推定できる場合は任意で13項目を選べる検査を、何がアレルゲンかわかっていないが症状としてアレルギーが疑われる場合はview39というアレルゲンの39項目がセットになった検査をおすすめします。

スギ花粉、ダニにアレルギーのある方は、舌下免疫療法を考慮しても良いかもしれません。

 

検査結果

 

実際にお渡しする検査結果です。

実際にお渡しする任意の13項目検査の結果です。
(副院長の検査結果です。)
ハウスダスト(ほとんどをダニが占めています)、ヤケヒョウダニ、コナヒョウダニ、スギ花粉にクラス3

ヒノキ、カバにクラス2の結果でした。

寝室に空気清浄機を置き、ベッドの下などを良く掃除をし、さらに毛布などをコインランドリーで洗濯後に温風で乾燥させるようにしています。

さらに2020年11月からハウスダストとダニの舌下免疫療法をはじめました。

 

 

検査結果2枚目のまとめ
1、ハウスダストにアレルギーのある方は、じゅうたん、布張りのソファーを避けて、床、エアコンのフィルター、換気口を定期的に掃除するようにします。

3、シーツや枕カバー、出来ればぬいぐるみも洗濯した方が良いです。

4、ペットにアレルギーがある場合、飼うのをやめるという選択は難しい事が多いかもしれません。頻繁な掃除、空気清浄機を設置するなど工夫しましょう。

5、食物除去は必ず医師の指示のもと行います。最近では除去は積極的には行わず、経皮感作を防ぎながら少しずつ食べていくようになってきています。

 

view39検査

view39の検査項目です。
アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎、喘息などをお持ちの方で、アレルゲンが推定できない方はスクリーニングに適したview39の検査をおすすめします。
代表的な吸入系と食物系のアレルゲン39項目が網羅されており1回の採血で測定することが可能です。

 

 

 

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