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急性・慢性鼻炎(子供の鼻炎・薬剤性鼻炎)

急性鼻炎・慢性鼻炎

鼻腔の粘膜全体に起こる炎症が鼻炎で鼻汁、くしゃみ、鼻閉、鼻腔・咽頭の痛みを来します。

急性鼻炎はウイルス感染によるかぜ症候群の症状の一部として出現することが多く、症状は2週間以内で改善することがほとんどです。かぜ症候群の場合は鼻汁、鼻閉などの鼻の症状のみでなく、発熱や咽頭痛、咳嗽なども伴うことが多いです。治療は症状を和らげるために必要に応じて薬を服用し、十分な睡眠と休養をとることが重要です。クリニックでのネブライザーも症状緩和に有効です。

慢性鼻炎は、鼻粘膜の炎症が長期間持続している状態です。原因は多数ありますが、アレルギー性、加齢、妊娠、薬剤性、血管運動性、温度変化によるものなどが挙げられます。副鼻腔炎や鼻中隔彎曲症、鼻ポリープ、鼻腔腫瘍を合併している場合もあり鼻腔ファイバーの検査を推奨します。
主に内服薬や点鼻薬で治療します。抗ヒスタミン薬や去痰剤、抗ロイコトリエン受容体拮抗薬、ステロイド点鼻薬などを用い、投薬でコントロールできない鼻閉の強い方には、鼻粘膜焼灼術が有効です。これは鼻粘膜の表層を局所麻酔下にレーザーで蒸散し、粘膜上皮と鼻腺の減少を目的に手術を行う方法です。

高度の鼻中隔弯曲症や鼻ポリープ、鼻腔腫瘍を認める場合は全身麻酔下での手術が必要です。

薬剤性鼻炎

薬剤性鼻炎は、点鼻用血管収縮薬(α交感神経刺激薬)、降圧薬の一部、気管支拡張薬、抗うつ薬、鎮痛薬の一部、ピルの長期連用者に鼻閉を主とした鼻炎が生じます。

子供の鼻炎

特に2歳未満の低月齢児や保育園児は鼻炎を来しやすいです。免疫系が未熟であることや初感染のウイルスが多いことから鼻汁が持続することもあります。鼻汁はウイルスを排出させる生理的な機能であり、鼻汁を完全に止めることは難しい場合が多いため、睡眠や食事摂取、発熱などの全身状態に影響が及ばなければこまめな鼻汁吸引で経過をみることもできます。自宅で鼻汁吸引できる製品も多数存在します。しかし鼻汁が持続すると副鼻腔炎や中耳炎を合併する場合があるため注意が必要です。

また近年アレルギー性鼻炎の低年齢発症が増加しています。
持続的なウイルス感染・細菌感染・アレルギーによる鼻炎または副鼻腔炎かを鑑別する必要があり、これらが合併している場合もあります。持続する小児の鼻汁のコントロールは非常に難しいですが、薬の反応や必要に応じて各種検査(アレルギー検査、鼻汁好酸球検査、細菌培養)を行い治療していきます。

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