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特殊な副鼻腔炎(好酸球性中耳炎、歯性上顎洞炎、副鼻腔真菌症)

概念

副鼻腔とは左右の頬、目の間、額に位置する骨で囲まれた空間を指します。そこに炎症が起きる疾患が副鼻腔炎です。
急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎に分類され、慢性副鼻腔炎は蓄膿症と呼ばれることもありました。
副鼻腔は鼻腔へ開口しているため副鼻腔で炎症を来した場合、膿性鼻汁や後鼻漏を認めます。また発熱、頭痛、歯痛を認めることがあります。
一般的な治療は投薬ですが、投薬治療で改善しない場合は手術になることもありますので早期の診断が重要です。

通常の副鼻腔炎はウイルスや細菌感染が原因ですが、他にも特殊は副鼻腔炎があります。

好酸球性副鼻腔炎

好酸球性副鼻腔炎は、両側の鼻茸(鼻ポリープ)と粘稠な鼻汁により鼻閉と嗅覚障害を示す成人発症の難治性副鼻腔炎です。
抗生剤は無効なもののステロイドは効果的です。鼻腔内に鼻茸が充満するため鼻副鼻腔手術で鼻茸摘出を行いますがすぐに再発します。気管支喘息やアスピリン喘息を伴うことが多いです。また好酸球性中耳炎と併発することもあります。

歯性上顎洞炎

上顎洞とは4つある副鼻腔のうちの1つです。
歯性上顎洞炎は片側の上顎洞に炎症を起こすことが多く、歯に由来する上顎洞炎です。
片側の頬部の痛みや重い感じ、膿性鼻汁、悪臭などの症状を認めます。
軽症であれば抗生剤と歯科治療で改善しますが、難治性の場合は鼻副鼻腔手術を検討します。

副鼻腔真菌症

副鼻腔真菌症はいわゆるカビが原因の副鼻腔炎です。長期にわたる副鼻腔炎症状を片側性に認めることが多く、副鼻腔CTで石灰化を伴った一側性の副鼻腔炎陰影を認める場合に疑います。副鼻腔真菌症の中には希に急激に増悪し予後不良なものもあります。

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