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急性扁桃炎、急性咽頭炎・喉頭炎

鼻・口から肺までの呼吸の通り道の中で鼻・口から気管までを上気道と呼びます。その中に咽頭、喉頭、扁桃などが含まれており、いわゆる咽頭炎、喉頭炎、扁桃炎はその各部位が感染などによって赤くはれる、痛みがあるなどの炎症症状を起こすものです。

急性扁桃炎

扁桃炎とは口蓋扁桃に細菌感染を起こし炎症が生じた状態で、急性扁桃炎と慢性扁桃炎に分類されます。
急性扁桃炎は、小児から若年者に多く、症状は主に発熱や咽頭痛、特に嚥下痛(飲み込んだ時の痛み)を感じます。治療は抗生剤、鎮痛剤内服です。
溶連菌が原因の扁桃炎(溶連菌咽頭炎)の場合は10日間ペニシリン系の抗生剤を内服する必要があります。
また抗生剤が効かない場合や頸部リンパ節腫脹が著名な場合、扁桃に特徴的な所見がある場合はEBウイルスが原因の伝染性単核球症である可能性があります。

 

溶連菌咽頭炎

A群β溶血性連鎖球菌のことで咽頭炎の原因菌の一つです。小児の咽頭炎の20~30%、成人の咽頭炎の5~15%を占めます。
症状は、咽頭痛、発熱、皮疹などで、咽頭ぬぐい液による迅速検査を行うことができます。

治療は、ペニシリン系の抗生剤を10日間内服することが推奨されています。
抗生剤を内服することで治療期間が短くなり、膿瘍などの重症化することも予防できます。
稀ですが溶連菌が全身に感染し、腎臓病の糸球体腎炎やリウマチ熱を引き起こすことがあります。

溶連菌咽頭炎と診断されて10日前後で突然の血尿、浮腫、血圧上昇を認める場合は糸球体腎炎を発症している可能性があるため精査が必要です。リウマチ熱は先進国では抗生剤の発展とともに激減していますが、溶連菌咽頭炎と診断されて2週間程度で関節痛や発熱、前胸部痛などがあれば疑う必要があります。

扁桃炎を頻回に起こす場合は全身麻酔下に口蓋扁桃摘出術を行うと感染の回数が大幅に減少します。また溶連菌が咽頭に常在し保菌者となる場合があります。その際に本人の免疫力が勝っていれば症状は出ませんが、体調を崩すと溶連菌咽頭炎として症状が出ることがあります。

学校の出席に関して

抗生剤を内服して24時間以上経過し、全身状態が良好であれば学校へ登校可能です。

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