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難聴(突発性難聴・急性低音障害型難聴・加齢性難聴など)

音が聞こえづらい状態を難聴と言います。

分類

難聴原因の部位により、伝音難聴と感音難聴の二つに分けられます。

伝音難聴

伝音難聴は外耳道、鼓膜、耳小骨に異常がある場合に認めます。
主に、耳垢や外耳炎、中耳炎、耳小骨奇形、耳管機能障害が原因となります。

感音難聴

感音難聴は内耳、聴神経より中枢側に異常がある場合に認めます。
主に、加齢性難聴や突発性難聴や急性低音障害型難聴が原因となります。
伝音難聴なのか、感音難聴なのかは聴力検査により見分けることができます。

混合性難聴

混合性難聴は電音難聴と感音難聴の両方の特徴を持つ難聴です。

 

突発性難聴

突発性難聴とは、文字通り突然発症する難聴のことです。何かをしているときに突然難聴を自覚、朝起きた時から難聴を自覚します。
基本的には片方の耳に難聴を来し、繰り返すことはありません。難聴の程度がごく軽度であれば、耳閉感、耳鳴などとして自覚することもあります。

現在までに明らかな原因は特定されていませんが、血流障害やウイルス感染、自己免疫疾患が関与しているのではないかと言われています。

治療は軽症~中等症の方はステロイド内服、高度の方は入院しステロイド点滴を行います。
ステロイドとは体の中で作られているホルモンの一種です。ステロイド内服を突然やめると体の中でホルモンの量が減少するため、少しずつ量を減らしていきます。ステロイドは副作用も多く、コントロール不良は糖尿病や高血圧の方、胃潰瘍の方は入院して慎重に投与する必要があります。また、気づかずにB型肝炎ウイルスに感染している場合にはウイルスが劇症化する可能性があるため、事前に採血でB型肝炎抗体の検査を行います。

 

低音障害型感音難聴

低い音のみが障害される難聴です。
聞こえづらいというよりも、耳が詰まったように感じることが多いです。
めまいを併発し、症状を繰り返す場合はメニエール病と診断されます。内耳の中に入っている液体が増加すること(内リンパ水腫)が病態の一つであると言われており、治療は主に浸透圧利尿剤を内服します。

突発性難聴と比較し、短期的には予後良好で、長期的には反復・再発例が多く、若年発症者が多いことが特徴です。

 

加齢性難聴

年齢とともに高い周波数の音から聞こえが悪くなります。
ただ音が小さく感じるだけではなく、言葉の明瞭度が下がり、「何か言っているのはわかるけれど、何と言っているのかわからない」状態になります。特に早口で、騒音下に、ぼそぼそと不明瞭に話されると聞き取りが悪くなります。そのため、加齢性難聴を来す方と会話する際は話し手がはっきり、ゆっくり、大きな声で、相手の目を見て話しかける努力が必要です。

難聴により生活に支障を来す場合は補聴器を装用します。各々の聴力の状態に合わせて補聴器を調整する必要があります。
音が聞こえづらいと人と話すことが億劫になり、聞き返すことが申し訳なく感じ会話に参加しなくなる傾向があります。外部からの刺激も減り、認知症が進行しやすくなります。

認知症が進行してから補聴器を装用、調整することは、紛失や正確な聴力判定を行うといった観点から困難なことが多いです。聞こえに不自由を感じた場合は早めに補聴器を検討されることをお勧めします。

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